一般的には、
たとえ前面道路が広いとしても、
また立地条件が良いとしても、
日当たりや形が悪い土地を、
すすんで買おうとする人はいません。
しかし、住む場所に妥協することなく
より安い価格で土地を手に入れるためには、
基本的には、このような悪条件の
土地を買うしか方法がありません。
そもそも価格設定がかなり割安だし、
その上、価格交渉もしやすいため、
さらに割安価格で手に入れることが出来るからです。
例えば、みんなと同じように
日当たりがいい区画を買えば、
土地代だけで1000万円もする
新規分譲地があるとしましょう。
この土地で、あえて日当たりが悪い区画を狙うか、
あるいは形が悪い区画を狙えば、
それだけで100万円以上安く
土地を手に入れることが出来ます。
また、この土地が売れ残りだとしたら、
この設定価格よりさらに50万円ほど
安く買えるかもしれないですし、
不動産屋さんが早く売りたいと思っているとしたら、
さらに50万円以上安く買えるかもしれません。
つまり、環境や立地条件は全く同じなのに、
100万円〜200万円も安い
買い物が出来るということですね。
土地にかかる利息まで入れていくと
さらに20万円〜40万円抑えられますしね。
そして、新規分譲地にこだわらなければ、
より安く土地を手に入れられるかもしれません。
なんらかの理由で、現金が必要だから
売却しようとしている方や、
税金や資産の管理を面倒だと思っていて、
売却しようとしている方が、
売主さんであることが多いからです。
このような土地や中古住宅などは、
もちろん、相場に合わせて価格を設定するのですが、
価格に弾力性がある場合が多々あります。
現金が早く欲しい方であれば、
少々安くても早く手放したいと思うものですし、
逆にお金の余裕がある人の場合は、
お金に余裕がある分、
安く譲ってくれるかもしれないですからね。
また、税金の支払いや資産の管理を
面倒だと思っている方なども、
早く手放したいとお考えでしょうから、
価格交渉に快く応じてくれやすいでしょうしね。
✔︎分譲地以外の土地を買う時の注意点
ただ、こういった土地は、
注意しないといけないことが2つあります。
まず1つ目が「境界」です。
新規分譲地は、隣との境界が明確で、
かつ、頑丈な境界基礎がつくられているのですが、
こういった土地の場合、
境界基礎の強度が悪い場合が多々あります。
この場合、境界基礎を一度全て壊し、
頑丈な基礎を再度つくらないといけません。
そして、そうなると1mあたり、
18,000円〜20,000円もの費用がかかることになります。
そして注意すべき2つめのことが「水道」です。
たとえ、元々家が建っていたとしても、
地下水しかない可能性もあるし、
水道が引き込まれていたとしても今の基準に適合せず、
再度引き込み直さないといけない場合もあるからです。
また、水道管が前面道路にない場合、
遠いところから水道を引っ張ってこないといけないのですが、
この場合、とんでもない費用がかかってしまいます。
いかがですか?
こういった土地は、
たとえ土地の価格がものすごく割安だったとしても、
境界やら水道やら排水やらといった費用が
別途でたくさんかかってくることがあり、
結局、全然割安じゃなかったなんてこともあり得ます。
それゆえ、こういったことも現地で調査した上で、
購入するかどうかと、どれくらい価格交渉すべきなのかを
決めていただくことをオススメしています。
✔︎形や日当たりの悪さは設計でカバーできる
家は土地に合わせて建てるものなので、
形や日当たりといった条件は、
それほど重要なものではありません。
また、車の運転に支障がなく、
子供たちにとっても安全で、
周囲の環境や雰囲気が良いのであれば、
土地の価格は安いに越したことはありません。
ですから、土地探しをする時は、
日当たりや形にこだわるあまり
割高で買ってしまわないように
充分に気を付けてもらえたらと思います。
では、次回は、
土地の適度な土地の広さについて
お伝えしていきたいと思います。
それでは、、、
何なりと、お気軽にご相談ください。
宅地建物取引士 大屋 信男